暗黒童話を読んだぉ

久々に小説のレビューでも。「暗黒童話」は、乙一先生の作品でござい。乙一先生の作品というと、えっと、始めて読んだ作品は「夏と花火と私の死体」でしたな。死体の目線で物語が淡々と語られていく様子に、背筋がうすら寒くなったのを覚えているですょ。で、次に読んだのが「天帝妖狐」ですわ。ラストのやり取りに涙したのを今でもはっきりと覚えてます。そうして、丁度其の頃、上記二作品と同時に買ったのが「暗黒童話」。が、しかし、
何を思ったか、全く手をつけていなかったといふ……。今頃になって、ベット横の本棚に鎮座されていたのを思い出したという始末でございorz
であであ、前置きはコレぐらいにしてレビュー開始です。

  • 暗黒童話
暗黒童話 (集英社文庫) 作者:乙一

出版社/メーカー:集英社

発売日:2004/05

メディア:文庫

ISBN:4087476952

死者の眼球が呼び覚ます悪夢の記憶とは?事故で記憶と左目を失ってしまった女子高生の「私」。臓器移植で死者の眼球の提供を受けたのだが、その左目がある映像を再生し始めて……。(集英社文庫より引用)

全体を見れば、何処か「不思議さ」と「切なさ」を纏ったホラー。構成のみを見れば、ミステリー小説のような、見事な伏線&ミスディレクション。読めば読むほど、次のページが気になって仕様がなくなり、気付いたら何時しか巻末に突入してましたょ。後半「な、何だってー!」な出来事に、にやにやと笑みを浮かべちった(苦笑)。しかも、初めて長編がコレというのにも驚き(其れまでは短・中編が殆ど)。本当、ますます乙一先生の本が好きになった一冊でございました。
PS:文庫版のあとがきは絶対読むように。抱腹絶倒間違いなし(えー